再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】大阪府の緊急事態宣言要請、子供の視力低下など

各紙の比較

 朝日・毎日・産経が大阪府の緊急事態宣言要請をとりあげた。その他読売が最低法人税率/子供の視力低下、朝日がヤングケアラー、毎日が入管法改正案、産経が中国のサイバー攻撃をとりあげた。

 

 大阪府の緊急事態宣言要請について論調を比較する。また、子供の視力低下についてデータを確認する。

 

 

 

大阪府の緊急事態宣言要請

  『大阪府が、新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言を出すよう、国に要請した』。宣言の内容としては、『飲食店に加え、百貨店やショッピングセンター、テーマパークなど、大勢の人が集まる施設に休業を要請する』ことになるようだ(朝日)。

 

 

 朝日は、『広域支援でこの事態を乗り切るほかない』として、『自治体間の調整や国の仲介で、看護師らを派遣するプロジェクト』や『重症者を他府県で受け入れること』の必要性を強調した。

 

 また、『またも医療の危機を招いた吉村知事は責任を免れない』として、病床逼迫は吉村知事にも責任があることを指摘した。

 

 

 毎日は、『これまでは飲食店への営業時間短縮要請にとどめていたが、一歩踏み込んだ権利の制限になる』と指摘した。そして政府と大阪府に『必要性を丁寧に説明し、協力を得る努力』、『事業者への経済的な支援』を求めた。

 

 また、隣接する兵庫県京都府など『生活圏を一体とした対策』の必要性、大阪での教訓を生かした東京における『先手の対策』を講じるべきことを訴えた。

 

 

 産経によると、『東京都は週内にも宣言を要請する方向で検討を進めており、22日の都モニタリング会議での専門家の意見聴取後に判断する方針』で、『政府はこれを受けて対応を協議する見通し』だ。

 

 産経は、『なぜ自治体の要請を待って検討を始め、週末の決定、週明けの適用という従来通りの手順を踏まなくてはならないのか。理解に苦しむ』と政府の対応の遅さを批判した。

 

 そして、『今は対策を徹底するとき』、『批判は甘んじて受け止め、短期集中的で強力な対応策に踏み込むべき』と早期に強力な対策を行うよう訴えた。

 

 

 

子供の視力低下

 読売によると、子供の近視が増えており、デジタル機器の影響が懸念されている。『視力1・0未満の子供は、小学生が35%、中学生は57%、高校生では68%に上り、増加傾向にある』。

 

 『子供の近視は世界的に増加しており、世界保健機関(WHO)は、2050年までに2人に1人が近視になると推計している。シンガポールでは政府が予防計画を策定するなど、子供の近視対策に取り組む国・地域は増えている』。

 

 『屋外で太陽光を浴びると近視の抑制につながるとの研究結果がある。台湾では10年以上前から、1日2時間、屋外で過ごすよう小学生に推奨することで、視力の低い子供の割合を減らしている』。

 

 

 

その他の話題まとめ

産経によると、中国人民解放軍サイバー攻撃専門部隊「61419部隊」の指揮下で行われたとみられるサイバー攻撃に関わった中国共産党員の男が、警視庁公安部に摘発された』。男は、『システムエンジニアとして中国国営の大手情報通信会社に所属し、日本で活動していた』という。

 

 

 

Q&A

Q.視力1・0未満の子供は、小学生が□%、中学生は□%、高校生では□%に上り、増加傾向にある。子供の近視は世界的に増加しており、世界保健機関(WHO)は、2050年までに2人に1人が近視になると推計している。

A.35、57、68

 

 

 

リンク

読売:

最低法人税率 引き下げ競争は限界を迎えた : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

子供の視力低下 デジタルの影響を検証せよ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)ケアを担う子 家族任せにせず支援を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)緊急事態要請 広域で医療を支えよ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:大阪府が緊急事態要請 政府は一日も早く発令を | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:入管法改正案の審議 与野党で抜本的な修正を | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】緊急事態宣言 「感染抑止」へ先手を打て - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】サイバー攻撃摘発 中国軍の電脳侵略許すな - 産経ニュース (sankei.com)

 

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【社説比較】無人運転など

各紙の比較

 読売がアフガン情勢/無人運転、朝日がワクチン詐欺/入管法改正案、毎日が接触アプリの失敗/ブラック校則、産経が脱炭素/世界の記憶をとりあげた。

 

 無人運転について現状を確認する。

 

 

 

無人運転

 読売は、無人自動運転車のルールづくりや実用化について紹介した。『政府は2022年度中にも無人運転の移動サービスを実用化し、30年までに全国100か所以上で導入する目標を掲げている』という。

 

 『国土交通省によれば、当面はゴルフカートのような車両に数人の客を乗せて、時速10キロ程度の低速で走行することを想定している。過疎地の交通量や交差点が少ない数キロほどの限られた区間で導入される見通しだという』。

 

 試験的なものとしては、『東京五輪パラリンピック大会では、選手村内の移動トヨタの自動運転車が活用される。福井県永平寺町では3月から無人運転車の運行が始まった。約2キロ区間を大人は100円で乗車できる』。

 

 無人運転の安全対策に関して、警察庁有識者委員会の報告書では『運行事業者の適格性を事前に審査する仕組み』や『運行中の車をモニター画面で遠隔監視する担当者に、事故時の通報義務を課す』ことなどを求めている。しかし、『事故が起きた際の責任を誰が負うのか、救護体制をどうするのか』については議論が尽くされていない。

 

 

 

その他の話題まとめ

朝日によると、入管法改正案について『国連の人権専門家や難民高等弁務官事務所が法案の段階で、「国際的な人権水準に達していない」と日本政府に懸念を伝える異例の事態になっている』という。

 

毎日によると、ブラック校則を見直す動きが各地で広がっている。『文部科学省によると、「学校の決まりなどをめぐる問題」が理由で不登校になった児童生徒は、2019年度に5500人を超えている』。

 

 

 

リンク

読売:

アフガン情勢 米軍撤収後の混乱が心配だ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

無人運転 安全確保の仕組み作りを急げ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)ワクチン詐欺 確実な情報が抑止力だ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)入管法改正案 国際標準から遠いまま:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:接触アプリの失敗 無責任の連鎖にあきれる | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:ブラック校則の見直し 子どもの人権守る視点で | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】2030年の脱炭素 日本は技術貢献に専心を - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】「世界の記憶」改革 新制度で反日虚説許すな - 産経ニュース (sankei.com)

 

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【社説比較】再生エネルギー、電力カルテル容疑など

各紙の比較

 読売が国民投票法改正/再生エネルギー、朝日が参院一票の格差/電力カルテル容疑、毎日が米国とイラン核合意/フジの外資規制違反、産経がヤングケアラー/五輪選手のワクチン接種をとりあげた。

 

 再生エネルギー、電力カルテル容疑について確認しておく。

 

 

 

再生エネルギー

  読売は、再生可能エネルギーについての政府計画を紹介した。『経済産業省は、30年度の再生エネの発電量について、固定価格で電力会社が買い取る現行の制度を維持した場合、19年度比で5割程度増加するとの試算を示した。総発電量に占める割合は、現在の18%から25%強になるという』。

 

 『50年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標』のためには、現在のペースでは不十分だ。

 

 再生可能エネルギー割合の目標について、『消費者団体や、気候変動対策に熱心な企業175社で作る団体は50%以上とするよう求めている。一方、経産省有識者会議では「30%を大きく超えるのは難しい」との指摘が出ているという』。

 

 読売は、目標を上げるための追加支援策として、『耕作放棄地の有効活用』や『工場や住宅の屋根などにパネルを付ける際の補助を拡充する』ことによる用地不足の解決、洋上風力の技術革新、『天候で発電量が変動する再生エネの弱点を克服する』ための大容量蓄電池の開発などを政府に求めた。

 

 また、『再生エネの固定価格買い取り制度の費用は、電気料金に転嫁』され、『21年度はその負担が2・7兆円に達し、標準的な家庭で年1万円を超えるという』。今後さらなる負担増も予想される。

 

 

 

電力カルテル容疑

 朝日によると、中部、関西、中国の大手3電力が独占禁止法に違反した疑いで、公正取引委員会の立ち入り検査を受けた』。『2018年ごろから、各社が従来、電力を供給してきた区域の外では積極的に営業活動をしないようにしていたカルテル容疑』によるもの。

 

 朝日は、カルテルを『電力自由化に反する悪質な行為』と批判した。

 

 電力自由化では、『大手電力も従来の区域外に進出できるようになったが、域外でのシェアは約4%にとどまる。一方、各域内での大手電力の販売シェアは今も8割前後と高い』。この現状がカルテルによるものではないかというわけだ。

 

 朝日は政府に徹底した調査を求めるとともに、『適切な監督と市場設計を、息長く続けるべき』とした。

 

 

 

その他の話題まとめ

・ヤングケアラーについて、産経によると『サンプル数を限った定時制通信制高校への調査では、世話している家族がいるという生徒は全日制の2倍以上とさらに多い』という。

 

・産経によると、政府は五輪選手にワクチンの優先接種を認める方向で調整している。産経は、これを妥当な判断として支持した。

 

 

 

Q&A

Q.経済産業省は、30年度の再生エネの発電量について、固定価格で電力会社が買い取る現行の制度を維持した場合、19年度比で5割程度増加するとの試算を示した。総発電量に占める割合は、現在の□%から□%強になるという
A.18、25
 
Q.再生エネの固定価格買い取り制度の費用は、電気料金に転嫁され、21年度はその負担が□に達し、標準的な家庭で年1万円を超えるという。
A.2・7兆円、

 

 

 

リンク

読売:

国民投票法改正 いつまで足踏みを続けるのか : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

再生エネルギー 拡大には工夫と新技術が要る : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)参院一票の格差 今度こそ抜本見直しを:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)カルテル容疑 電力自由化を妨げるな:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:米国とイラン核合意 妥協点模索し早期復帰を | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:フジの外資規制違反 なれ合い処理に疑問募る | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】ヤングケアラー 見過ごさず支援の手厚く - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】五輪選手の接種 安全開催に国民は理解を - 産経ニュース (sankei.com)

 

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【社説比較】日米首脳会談

各紙の比較

 4紙すべてが日米首脳会談をとりあげた。その他毎日はこども庁をとりあげた。

 

 日米首脳会談について論調を比較する。

 

 

 

日米首脳会談

 菅首相とバイデン米大統領がワシントンで会談を行った。菅首相はバイデン氏が『対面で協議する最初の外国首脳』となった。

 

 会談の内容として重要とされるのは、共同声明に『台湾海峡の平和と安定の重要性」が明記された』こと、『少数民族ウイグル族や香港民主派への中国の弾圧に「深刻な懸念」を共有した』こと、『「5G」や人工知能、量子技術など』先端技術や気候変動対策での協力を決めたことなどだ(読売)。

 

 

 読売は、『自由や民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を共有する日米が結束して、国際社会からの信頼を高め、中国に覇権主義的な行動を改めるよう促していくことが重要』と、対中関係における日米協力の重要さを強調した。

 

 中国の人権侵害については、日本政府が制裁をしていないことを指摘し、『より明確なメッセージを発していく』よう主張した。

 

 

 朝日は、日本が米国の『対中戦略の一角を担うだけ』ではなく、『自らの主体的な戦略を描いたうえで、米国をはじめとする関係国と協働し、対立をエスカレートさせないことを最優先に取り組むべきだ』と訴えた。

 

 共同声明に台湾が明記されたことについて、『台湾有事が仮に現実となれば、日本は人ごとではいられない。安保法が定める「重要影響事態」として米軍への後方支援を求められる可能性が高い』と警戒を示した。

 

 そして、『日本が果たすべき役割は、米中双方に自制を求め、武力紛争を回避するための外交努力にほかならない』と規定した。

 

 また、中国の人権侵害やミャンマー問題への言及は評価したが、『沖縄の民意を無視した辺野古移設が、「唯一の解決策」と確認されたことには納得がいかない』と問題視した。

 

 

 毎日は、『中国の脅威に対し、米国の抑止力に頼る日本が歩調を合わせ、慎重な行動を促そうというのは、理解できる』と認めつつも、『台湾周辺で不測の事態が起きて紛争になれば、最も影響を受けるのは、ほかならぬ日本』として、米中対立回避を求めた。

 

 日本が対中関係で行うべきこととして、『人権や法の支配、貿易ルールが大事だと訴える』こと、北朝鮮問題をはじめ『中国と協力できる領域を広げる』こと、『革新的技術の開発では医療などの分野で幅広い協力』、『脱炭素化を目指す気候変動対策』の連携などをあげた。

 

 

 産経は、両首脳が『中国による東・南シナ海での力による現状変更や威圧的な行動に反対することで一致した』ことを高く評価した。

 

 一方で人権問題については、『共同声明は新疆ウイグル自治区や香港の人権状況への深刻な懸念の共有を盛り込んだが、両首脳は共同記者会見でも自らの言葉で中国を強く牽制(けんせい)すべきだった』と踏み込み不足を指摘した。

 

 また、防衛力強化について『具体策を示してもらいたかった』と不満を示した。

 

 

 

 

 

リンク

読売:

日米首脳会談 強固な同盟で平和と繁栄導け : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)日米首脳会談 対中、主体的な戦略を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:菅・バイデン会談 問われる日本の対中戦略 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:「こども庁」の新設構想 組織ありきでは動かない | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】日米首脳会談 「台湾」明記の意義は重い 同盟の抑止力高める行動を - 産経ニュース (sankei.com)

 

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【社説比較】「世界の記憶」

各紙の比較

 読売が「世界の記憶」/東芝社長辞任、朝日がこども庁/香港の自由、毎日が熊本地震5年/米軍のアフガン撤兵、産経がまん延防止措置4県追加/トリチウム水放出をとりあげた。

 

 既報の内容ばかりで、独自の視点もあまりなく見るべきところが少ない。一応、「世界の記憶」について確認しておく。

 

 

 

「世界の記憶」

 読売は、『国連教育・科学・文化機関(ユネスコ』の「世界の記憶」制度改革を紹介した。

 

 『1992年に始まった世界の記憶は、歴史的文書の保存・活用が本来の目的で、フランスの「人権宣言」などを登録している』。しかし、『これまでは、審査の過程が公開されず、関係国が異議を唱える仕組みも整っていなかった』ため、政治宣伝に利用される可能性があった。

 

 具体的には、中国が申請し登録された南京事件に関する文書に『正当性が疑問視される資料が含まれて』いたという。慰安婦関連資料も申請されたが、『日本の抗議で登録が見送られた』。

 

 制度改革により、『申請できるのは政府だけとし、これまで可能だった個人や団体による申請を排除した。さらに、異議がある国は90日以内に申し立てを行うことができ、当事国間で合意できなければ登録しないことになった』。

 

 この改革を促すために、『日本も16年の分担金支払いを一時保留』したとのこと。

 

 

 

 

リンク

読売:

「世界の記憶」 政治利用阻止の仕組み整えた : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

東芝社長辞任 経営の迷走を繰り返すのか : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)「こども庁」 器作りより政策遂行を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)香港の自由 物言えば厳罰の理不尽:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:熊本地震から5年 災害弱者守る対策さらに | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:米軍アフガン完全撤収 安定回復への責任は重い | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】蔓延防止4県追加 政府は戦いの前面に立て - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】トリチウム水放出 中韓の非難は見当違いだ - 産経ニュース (sankei.com)

 

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【社説比較】大阪の医療崩壊危機、米軍のアフガン撤兵など

各紙の比較

 読売・朝日・毎日が大阪の医療崩壊危機を、朝日と産経が米軍のアフガン撤兵を、毎日と産経が東芝社長辞任をとりあげた。その他読売がミャンマー情勢をとりあげた。

 

 大阪の医療崩壊危機、米軍のアフガン撤兵について現状を確認しておきたい。

 

 

 

大阪の医療崩壊危機

  大阪府は、医療崩壊の危機にある。新型コロナウイルスの『新規感染者が連日1000人以上にのぼり、重症患者の病床使用率は9割を超える』(毎日)。

 

 『本来ならばより設備の整った病院に移すべき重症者を、相応の態勢がとれている軽症・中等症者向けの病院に留め置くことなどで、何とかやり繰りしている状態』だという(朝日)。

 

 

 読売は、変異ウイルスの拡大や、『感染集団の発生は、飲食店だけでなく、職場や高齢者施設、学校にも広がっている』こと、『重点措置が適用された地域でも人出は大きく減っていない』ことを指摘し、『再度の緊急事態宣言発令』も視野に入るとした。

 

 そして、政府や自治体が行うべき課題として『PCR検査の拡充や病床の確保』、『医療機関が患者の症状に応じて役割分担する』ことの調整、『仮設施設の建設、活用』、ワクチンの体制を早急に整えることなどをあげた。

 

 最後に、『有効な打開策を見いだせなかった政治や行政の力量が問われている』と厳しい目を向けた。

 

 

 朝日は、府が『小中高校に部活動の休止を、大学には講義のオンライン化を求める』ことを紹介した。また、急激な感染拡大の原因として英国型変異株の存在を上げ、他地域でも大阪での『知見を踏まえて対策を急ぐべき』とした。

 

 また、結果として医療崩壊を招いた吉村府知事の責任を指摘し、検証を求めた。菅首相が『「全国的な大きなうねりとまではなっていない」と述べ、第4波到来との見方に否定的な考えを示した』ことに関しては、『訪米、さらには東京五輪開催に影響が出ないよう、状況をことさら小さく見せようとしているのではないか』と疑いの目を向けた。

 

 

 毎日は、専門家の厳しい見方として『日本医師会中川俊男会長は「既に医療崩壊が始まっている」との認識』で、『政府の分科会の尾身茂会長も、緊急事態宣言の再々発令を選択肢に入れるべきだと語った』ことを紹介した。

 

 そして、政府は『首相帰国後の19日ごろまで、重点措置の効果を見極めるというが、それで間に合うのだろうか』と疑問を呈し、『必要な時には強い措置をためらってはならない』と緊急事態宣言の早期発令を促している。

 

 

 

米軍のアフガン撤兵

 アメリカのバイデン大統領は、アフガニスタン駐留米軍を『9月11日までに、すべて撤退させると表明した』(朝日)。

 

 

 朝日は、米軍撤兵により内乱が激化し、『再び国際テロの温床と』なることを懸念している。内乱を防ぐためには『アフガン政府とタリバーンの和解を進める』事が必要だ。

 

 アメリカは、『アフガン政府とタリバーンが権力を分け合う形で暫定政権をつくることを提案』したが、『タリバーンは、外国軍が残る限りは交渉に応じないとして、ボイコットも示唆している』。

 

 国際テロはアメリカのみならず、中国やロシアにとっても驚異となりうるため、朝日は『この問題では、バイデン政権も中ロとの協力を探るべき』と求めた。

 

 

 産経は、バイデン大統領が『米軍撤収で生まれる余力を対中国シフトに振り向ける考えを強調したこと』を肯定的に評価した。

 

 また、トランプ前政権が『今年4月末を米軍の完全撤収の期限としていた』ことと比較し、今回の撤兵期限は遅くなっている。『期限のずれ込みにタリバンの報道官はツイッターに「和平合意に反する」と投稿した』。産経は、『アフガン政府が統治能力を失わないよう、慎重に米軍の撤収を進め』るよう求めた。

 

 

その他の話題まとめ

・毎日・産経によると、東芝の車谷社長が辞任し、綱川前社長が復帰した。『投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズから買収提案があった直後』の出来事だ。車谷社長は銀行出身で、『CVCの役員を務めていた』ことから、求心力が低下したとみられる(毎日)。

 

 

 

 

リンク

読売:

コロナ「第4波」 自粛を促すだけでは不十分だ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

ミャンマー情勢 国民を殺戮する軍の異常さ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)アフガン撤兵 和平努力が米の責務だ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)大阪の危機 命を守る対策に全力を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:大阪で「医療崩壊」危機 政府が前面に出なければ | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:経営の迷走続く東芝 統治の立て直しが急務だ | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】米軍アフガン撤収 対中シフトの決意示した - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】東芝の社長辞任 いつまで迷走続けるのか - 産経ニュース (sankei.com)

 

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【社説比較】熊本地震5年、ヤングケアラー、法人税改革など

各紙の比較

 読売と産経がこども庁創設、読売と朝日が熊本地震5年をとりあげた。その他朝日が国会招集訴訟、毎日がヤングケアラー/菅首相の米国訪問、産経が法人税改革をとりあげた。

 

 今日は記憶しておきたい内容が多い。要点を絞ってとりあげたい。

 

 

 

熊本地震5年

 熊本地震について、朝日と産経もとりあげているが、本日の読売が一番良くまとまっている。読売の記述から重要データを紹介する。

 

 熊本地震では、『直接死50人、関連死221人、豪雨による二次災害死5人の計276人が亡くなった。20万棟近い住宅が損壊し、各地で交通網が寸断された』。市街地の復旧はほぼ終了し、『仮設住宅の入居者もほとんど退去』している。

 

 熊本地震の死者は、『避難生活のストレスによる持病の悪化』などが原因の関連死が多かった。そのうち『発生3か月以内と70歳代以上の死亡が、それぞれ全体の8割に上った。原因別では、避難生活の肉体的・精神的負担が4割近かった』。

 

 具体的な原因の一つとして、車中泊によるエコノミークラス症候群もあげられている。

 

 

 

ヤングケアラー

 毎日は、『大人に代わって家族の介護や世話をする子ども「ヤングケアラー」』について、国の調査結果を紹介した。

 

 『対象となった公立中学2年生で5・7%、公立の全日制高校2年生で4・1%が家族の世話をして』おり、『平日は平均4時間をケアに費やし』ている。

 

 『きょうだいを世話しているのは、中2で約6割、高2で4割強』で『父母や祖父母を介護しているという回答より多い』。

 

 『誰にも相談したことがない生徒は、それぞれ6割を超えた。相談した人も、相手は他の家族や友人など身近な人がほとんどだ。公的な福祉窓口の利用は少ない』。

 

 

 

法人税改革

 産経によると、G20の『財務相中央銀行総裁会議が共同声明に、多国籍企業の過度な税逃れを防ぐため、法人税に世界共通の最低税率を設けることなどを盛り込んだ。今年半ばまでに合意を目指すという』。

 

 背景として、『海外から企業を誘致するため、法人税率の引き下げ競争が加速する半面、巨大IT企業などの税逃れに対する批判も高い』ことがある。

 

 『先進各国が法人税の引き下げ競争を進めた結果、経済協力開発機構OECD)加盟国の法人税実効税率の平均は、2000年の32.2%から20年には23.3%にまで下がっている』という。

 

 

 

その他の話題まとめ

自民党が「こども庁」創設を検討し、衆院選の公約にすることを目指している。縦割り行政の打破が狙いで、具体的には『保育所を所管する厚労省と、幼稚園を受け持つ文科省の担当部局を、こども庁に移管するかどうか』(読売)などが論点となる。

 

 

 

Q&A

Q.熊本地震の死者は、避難生活のストレスによる持病の悪化などが原因の関連死が多かった。そのうち発生3か月以内と70歳代以上の死亡が、それぞれ全体の□割に上った。原因別では、避難生活の肉体的・精神的負担が□割近かった。

A.8、4

 

Q.ヤングケアラーに関する国の調査によると、公立中学2年生で□%、公立の全日制高校2年生で□%が家族の世話をしており、平日は平均4時間をケアに費やしている。

 A.5・7、4・1

 

Q. ヤングケアラーに関する国の調査によると、きょうだいを世話しているのは、中2で約□割、高2で□割強で父母や祖父母を介護しているという回答より多い。誰にも相談したことがない生徒は、それぞれ□割を超えた。相談した人も、相手は他の家族や友人など身近な人がほとんどで、公的な福祉窓口の利用は少ない。

A.6、4、6

 

Q.先進各国が法人税の引き下げ競争を進めた結果、経済協力開発機構OECD)加盟国の法人税実効税率の平均は、2000年の□%から20年には□%にまで下がっている。

A.32.2、23.3

 

リンク

読売:

こども庁創設 将来見据え多角的に議論せよ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

熊本地震5年 記憶をつなぎ今後の教訓に : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)熊本地震5年 要配慮者の支援多様に:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)国会召集訴訟 内閣の無法 放置するな:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:ヤングケアラー 学びと生活の支援が急務 | 毎日新聞 (mainichi.jp)社説:菅首相の米国訪問 中国政策のすり合わせを | 毎日新聞 (mainichi.jp) 

 

産経:

【主張】こども庁 施策明確に焼け太り排せ - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】法人税改革 各国が協調し合意を急げ - 産経ニュース (sankei.com)

 

 『』内はリンクからの引用です。