再受験医師の社説紹介ブログ

医学部再受験し、地方国立大学を卒業しました。 毎日全国紙の社説のうち、面白そうなものを紹介します。 各紙の話題が共通している場合は、内容を比較します。

【社説比較】国会の代表質問

各紙の比較

 4紙すべてが国会の代表質問を、朝日と毎日が首都圏の地震をとりあげた。その他読売が電動スケーター、産経がJRの運行混乱をとりあげた。

 

 代表質問について、論調を比較する。各紙着目した論点は異なるが、読売・産経は立憲民主党の枝野氏に批判的、朝日・毎日は岸田首相に批判的だ。4紙の中では、毎日・産経が比較的公平な視点と感じる。

 

 

 

国会の代表質問

 『岸田首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。今月31日投開票の衆院選に向けて、立憲民主党は、仮に政権交代が実現した場合の構想を示した』(読売)。

 

 

 読売は、経済政策に注目した。

 

 『首相が掲げる「成長と分配の好循環」について、枝野氏は、成長の果実を分配するだけでは、いつになっても好循環は進まないと批判し、「出発点は適正な分配にある」と訴えた』。枝野氏は具体策として、『年収1000万円程度以下の人の所得税を1年間免除し、消費税を時限的に5%に引き下げることを目指すとした』。

 対して『首相は「成長なくして分配できるとは思わない。まず、成長を目指すことが重要だ」と述べた』。

 

 読売は、枝野氏の提案について『減税規模は18兆円に上る』『財政への影響は深刻』と指摘したうえで、『一時的なバラマキで消費を喚起しても、持続的な経済成長にはつながるまい。民間企業の賃金を引き上げると同時に、成長分野への投資促進などを通じて経済を底上げすることが不可欠だ』と主張した。枝野氏に批判的、岸田首相に好意的といえる。

 

 読売はその他にも、エネルギー政策・脱原発普天間飛行場の移設中止について、枝野氏を批判している。

 

 

 朝日は、『説明責任に対する姿勢も、政策の中身も、菅前首相や安倍元首相との違いは見えてこない』と岸田首相を批判した。

 

 『岸田政権の経済政策としてまず挙げた「大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進」は、アベノミクスの三本の矢そのもの』だという。

 

 朝日はまた、岸田首相が『核兵器禁止条約の締結国会議へのオブザーバー参加』や、甘利幹事長の現金授受疑惑・森友学園問題の再調査に否定的であることについても批判している。

 

 

 毎日は、『首相の答弁は所信表明演説を肉付けし、具体化する内容とは言えなかった』と、代表質問における論戦が具体性に欠けることを批判した。

 

 枝野氏がコロナ対策の遅れを指摘したのに対し、首相の答弁の『大半は「感染が落ち着いている今こそ万全を期す」と語るだけで具体性を欠いた』。

 

 一方で、『立憲側も総選挙を意識したのだろう。自らの選挙公約をアピールする場に利用した点は否めない』と、論戦の不十分さは立憲側にも原因があると示唆した。

 

 

 産経は外交安保について、『日本をとりまく厳しい安全保障環境をもたらしたのが主に中国である、という認識が誰からも示されなかったのは残念』という。

 

 『甘利氏が日米同盟深化や経済安全保障、拉致問題解決の重要性を指摘し、枝野氏が「台湾海峡の平和と安定の重視」を語ったのは妥当』としつつも、『さらに踏み込み、基本的価値を守らなくてはならない状況を招いたのが中国の問題行動などだと指摘し、対策を論ずるべきだった』とする。

 

 枝野氏に対しては、『外交安保では日米同盟深化や防衛力充実の必要性に触れず、海上保安庁の体制強化だけを語った。現実的な安全保障政策を掲げなくては、政権担当能力を示すことにはならない』と厳しく要求した。

 

 

 

リンク

読売:

代表質問 経済再生の具体策を論じ合え : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

電動スケーター 運転マナーとルールの周知を : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)首都圏の地震 対策の穴次々 見直しを:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)国会代表質問 「違い」見えぬ首相答弁:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:日本の選択 国会代表質問 新内閣の「顔見せ」だけか | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:大都市圏の地震 混乱抑える備えの点検を | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】代表質問 安保環境悪化に切り込め - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】JR東の運行混乱 安全確保へ施設総点検を - 産経ニュース (sankei.com)

 

 『』内はリンクからの引用です。