再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】台湾TPP申請など

各紙の比較

 読売と産経が台湾TPP申請をとりあげた。その他読売が総裁選と国民の安心、朝日がメルケル引退/総裁選と防災、毎日が送還違憲判決/みずほシステム管理、産経が大阪3才児殺害をとりあげた。

 

 台湾TPP申請について論調を比較する。

 

 

 

台湾TPP申請

 『台湾が環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請した』。これに対し『茂木外相は「自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値を共有している。極めて重要なパートナーだ」と述べ、歓迎の意向を表明した』。

 

 一方で『台湾に先立ち加盟を申請した中国は、中台が一つの国に属するという「一つの中国」原則を理由に台湾の申請に反発している』。これに対し『日本政府は今回、「一つの中国」を唱える中国の立場を「十分理解し、尊重する」とした1972年の日中共同声明を踏まえつつ、台湾の参加は可能だとの認識を示している』。

 

 

 読売は、『台湾は、世界的に不足している半導体の一大製造拠点で、世界のサプライチェーン(供給網)の中で存在感が高まっている。TPPに加わる意義は大きい』と、台湾の加盟申請を歓迎した。

 

 中国の反対に対しては、『TPPは対象を国に限定しておらず、独立した関税制度や通商ルールを持つ地域も含めている。台湾は世界貿易機関WTO)に加盟し、シンガポールなどとの自由貿易協定も締結済みだ』と反論した。

 

 そのうえで、『自由貿易の枠組みに中台の政治的対立を持ち込み、加盟国を分断するような行動は避けねばならない』と批判した。

 

 

 産経は、『日本がなすべきことは、はっきりしている。台湾加入を全面的に支援することだ。日本にとって新規加入にふさわしい相手は中国ではなく台湾である』と断言した。

 

 その理由として『半導体などのハイテク産業で優位に立つ台湾との関係強化は、通商のみならず、覇権主義的に振る舞う中国を見据えた経済安全保障面にも影響する。それなのに日台間には通商協定がない。しかも台湾は、日中韓など15カ国が署名した「地域的な包括的経済連携(RCEP)」にも入っておらず、TPP加入の意義は大きい』と、台湾のTPP加入が日本にとって利益であることを強調した。

 

 中国の反対に対しては、『中国と台湾はいずれも世界貿易機関WTO)に加盟している。それなのに台湾のTPP入りはダメというのでは筋が通らない。そもそも中国はTPPのメンバーではなく、交渉すら始まっていない。その段階で自国以外の加入に影響力を行使するのか』と反論した。

 

 

 

その他の話題まとめ

朝日によると、『ドイツのアンゲラ・メルケル首相(67)』は『26日の総選挙に立候補せず、引退する』。4期16年間の長期政権だった。朝日はメルケル政権の歩みをふりかえり、多国間協調の姿勢を評価した。

 

毎日によると、『難民認定を求めた外国人に裁判を起こす機会を与えないまま強制送還した入管の対応について、東京高裁が違憲判決を出した』。

 『7年前、難民と認めない決定を告知した翌日に、スリランカ人2人を送還していた』が、『2人に告知する40日以上も前に難民不認定を決定していたにもかかわらず、それを伏せて送還の準備を進めていた』という。認定の審査中と裁判中は送還できないため、その間隙をついたということだ。

 

 

 

リンク

読売:

台湾TPP申請 ルールに沿って検討したい : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

自民党総裁選 国民の安心を取り戻す論戦に : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)メルケル引退へ 協調築く外交、継承を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)総裁選と防災 市民を守る政策競え:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:裁判封じた送還「違憲」 人権無視した入管を糾弾 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:みずほシステムの管理 国に安定運用の重い責任 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】大阪3歳児殺害 救えたはずの命を失った - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】台湾TPP申請 日本は全面的な後押しを - 産経ニュース (sankei.com)

 

 『』内はリンクからの引用です。