再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】コロナ感染急拡大など

各紙の比較

 4紙すべてがコロナ感染急拡大をとりあげた。その他読売が電力カルテル容疑、朝日が日露経済活動、毎日が元立憲の本多議員辞職、産経が「黒い雨」上告断念をとりあげた。

 

  コロナ感染急拡大について論調を比較する。

 

 

 

コロナ感染急拡大

 新型コロナの感染が急拡大し、『東京都では2日連続で過去最多を更新し、ついに3千人を超えた』(朝日)。

 

 これまでの感染拡大と異なり、『感染者の中心は若年層で、都内では30歳代以下が全体の7割を占める』。反対に、『ワクチンの接種が進む65歳以上は、感染者の割合が全体の3%程度で、コロナ禍が始まって以来の低水準にある。全体の重症者数も第3波の半分程度だ。死者数がゼロの日も増えている』。そして、高齢者と若年者のはざまにある『40~50歳代の重症者が増え、病床の 逼迫ひっぱく が心配されている』(読売)。

 

 

 読売は、『50歳以上や基礎疾患のある人を対象にした「抗体カクテル療法」と呼ばれる点滴薬が承認された』こと、『東京都は、入院待ちの患者を一時的に受け入れ、酸素投与などの治療を行う「入院待機ステーション」を都内の病院内に20床開設した

ことなどの新たな取り組みを紹介した。

 

 また、政府にはワクチンの確保、飲食店の援助を求めた。

 

 

 朝日は、政府や自治体の危機感のなさを批判した。菅首相は、『東京五輪への影響を問われると「人流は減少している。心配ない」と答えた。しかし減少幅は過去の宣言時に比べて小さく、場所によってはむしろ増加している』。

 

 また『東京都の福祉保健局長は、医療提供体制に問題はないとの認識を示し、「いたずらに不安をあおるようなことはしていただきたくない」と述べた』。しかし、『都は26日付で、コロナ病床確保のため、救急医療の縮小や手術の延期などの検討を医療機関に要請している』。

 

 そして、『政府・都は外出自粛や移動の抑制を求めながら、五輪という巨大イベントを強行し、祝祭気分を醸し出してきた』ことに加え、『繰り返される宣言への慣れや、酒類の提供停止をめぐる失政への反発も重なって、行政の要請に協力しようという意識は極めて希薄になっている』と指摘した。

 

 

 毎日は、『深刻なのは、宣言発令から2週間以上がたつにもかかわらず、過去の宣言時と異なり、感染者数が減少に転じていないことだ』と憂慮した。

 

 『救急搬送先がすぐに見つからないケースが急増し、コロナ病床確保のため一般の医療にも制限が及びそうだ。医療現場は病床逼迫(ひっぱく)への危機感を強めている』とのこと。

 

 毎日は、『医療崩壊という最悪の事態を避けるため、気を緩めずに感染対策を徹底するよう、明確なメッセージを打ち出すべきだ』と首相に求めた。

 

 また、『東京と生活圏が重なる埼玉など3県でも、新規感染者数が過去最多となっている。政府は緊急事態宣言を発令し、足並みをそろえた対策を取るべき』と訴えた。

 

 

 産経も『首都圏1都3県のコロナ対策を一本化』するよう求めた。『首都圏のコロナ感染は都県境を越えたひとつの塊である』ため、その中に強度や濃度の違いがあるのは望ましくないとする。

 

 また、『軽症や無症状の感染者』への対策も必要だ。『東京都では6千人を超える感染者が自宅療養中で、入院や宿泊療養の感染者を大幅に上回る。自宅療養者に完璧な感染防止を求めるのは困難で、宿泊療養を抜本的に拡充しなければならない』。

 

 そして、『お盆を控え、感染拡大の全国への波及も食い止めなければならない』ため、産経は『蔓延防止等重点措置の対象を全道府県に拡大しておくことを提言』している。

 

 

 

その他の話題まとめ

読売によると、『西日本と中部の大手電力会社が、競争を制限するカルテルを結んでいたとの疑いが出ている』。具体的には、『九州電力とその販売子会社、関西電力中国電力の4社』が対象だ。

 

 『2018年頃から、工場やオフィスビルなど事業者向けの電力販売を巡り、電力小売り自由化前に各社が供給していたエリアを越えて顧客獲得をしないよう、取り決めをした疑いが持たれている』という。

 

 

 

リンク

読売:

コロナ急拡大 局面を見極め対策切り替えよ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

カルテル容疑 電力自由化の趣旨に反する : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)感染者の急増 社会で危機感の共有を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)日ロ経済活動 甘い交渉が招いた帰結:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:五輪さなかの第5波 首相の楽観姿勢を危ぶむ | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:元立憲の本多議員辞職 不信広げた執行部の迷走 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

「黒い雨」上告断念 救済の枠組み作りを急げ - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】コロナ感染急拡大 基本を見直し抑止を図れ - 産経ニュース (sankei.com)

 

 『』内はリンクからの引用です。