再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】エネルギー計画など

各紙の比較

 読売・朝日・産経がエネルギー計画をとりあげた。その他読売が中国のサイバー攻撃、朝日が日韓会談見送り、毎日が復興五輪/コロナと熱中症をとりあげた。

 

 エネルギー計画について論調を比較する。

 

 

 

エネルギー計画

  『政府は、新たなエネルギー基本計画の原案有識者会議に示した。意見公募を経て、今秋をめどに閣議決定する予定だ』。

 

 『2030年度の電源構成について、太陽光などの再生可能エネルギーの割合を現在の計画の22~24%から36~38%に引き上げ、火力発電は56%から41%に下げた。原子力は20~22%のままとした』(読売)。

 

 

 読売は、『再生エネの比率は19年度の18%から約2倍となるが、その根拠は不明確』と否定的だ。まず、『期待の大きい洋上風力は整備に時間がかかるため、30年度までの本格稼働は困難だ』。

 

  そして太陽光の『適地は残り少なく、山林の切り崩しなどで災害を誘発することへの懸念が強まっている』。また、『太陽光は夜に発電できず、天候に左右されるなどの弱点がある』ため、『大容量の蓄電池の開発を急ぐか、二酸化炭素を出さない安定電源である原発を活用するしか選択肢は見当たらない』。

 

 もっとも原発は、『東日本大震災後に稼働に向けた申請があった原発27基中、再稼働したのは10基』にとどまる。『30年度に20%にするには、27基全てが稼働しなければ難しいという』。

  

 

 朝日は、『再生可能エネルギーを「最優先」と明記し、30年度の再エネ比率を36~38%と現行目標より14ポイント高くした。再エネを主力電源と明確に位置づけたこと』を評価しつつ、『原子力の比率を20~22%に据え置いたことだ』には否定的だ。

 

 『国際エネルギー機関(IEA)が集計した昨年の国内の発電実績の速報では、原発の割合は4・3%に過ぎ』ず、『福島の事故以来、国民の不信感が根強く、再稼働は進んでいない』。

 

 またコスト面でも、『経産省が今月まとめた電源別の発電コスト試算の最新結果では、30年に新設する原発は1キロワット時当たり11円台後半以上。04年には5・9円とされていたが、安全対策費用が増え続けて上昇傾向が止まらない』。

 

 朝日は以上を踏まえて、脱炭素社会の『主役は現時点では、再エネしか考えられない。昨年の発電実績で21・7%と、現行の30年目標(22~24%)に匹敵する水準に育った再エネの潜在力を、できる限り生かすのが得策』とする。

 

 

 産経は、『天候などに発電量が大きく左右される再生エネを増やすだけでは、暮らしや産業を支える電力の安定供給は果たせない。化石電源比率を引き下げるには、最も安定した脱炭素電源である原発の比率を高め、安定供給にも資する電源構成とする必要がある』と原発推進派だ。

 

 原発については、『建て替えや新増設、そして小型炉(SMR)の開発などに取り組む姿勢を国を挙げて明示しなければならない』と促す。

 

 再生エネの拡大には否定的で、その費用が安くなるとの試算には『太陽光発電量の不安定さを補う設備費用などは含まれていない』という。

 

その他の話題まとめ

毎日によると、『昨年6月から9月までに熱中症で救急搬送された人は、全国で約6万5000人と過去3番目に多かった。年間の死者数は、昨年まで3年連続で1000人を超えている』。

 

 

 

 

リンク

読売:

エネルギー計画 「数字合わせ」で終わらせるな : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

中国を一斉非難 悪質さが際立つサイバー攻撃 : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)30年電源構成 原発維持は理解できぬ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)日韓会談見送り 対話の流れ強め打開を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:かすんだ「復興五輪」 被災地の思いを忘れずに | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:コロナと熱中症 感染対策との両立が必要 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】エネルギー計画案 安定供給果たせるのか 原発の新増設から逃げるな - 産経ニュース (sankei.com)

 

 

 『』内はリンクからの引用です。