再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】G7サミット

各紙の比較

 4紙すべてがG7サミットをとりあげた。その他読売が危険なバス停、朝日が改正瀬戸内法、毎日がプラごみ削減の新法をとりあげた。

 

 G7サミットについて論調を比較する。

 

 

 

G7サミット

 『コーンウォールで開かれていた先進7か国首脳会議(G7サミット)が、首脳宣言を採択して閉幕した』。

 

 『中国問題について、「台湾海峡の平和及び安定の重要性」に初めて言及し、「両岸問題の平和的な解決」を促した。新疆ウイグル自治区と香港を巡り、人権や自由の尊重を中国に求めた』。

 

 『経済分野では、半導体や重要鉱物の供給網について、特定国に依存するリスクの回避に努めることを確認した。また、ウイグル問題を念頭に、農業や衣類部門での強制労働は問題だと指摘した』。そして、中国の「一帯一路」構想に対抗するため、『途上国のインフラ支援を強化する方針を盛り込んだ』。

 

 『新型コロナウイルス対策では、10億回分のワクチン供与を決めた』。そして、『東京五輪パラリンピックについて、宣言は「新型コロナに打ち勝つ世界の団結の象徴」と位置づけ、開催支持を表明した』。(以上読売)。

 

 

 読売は、『国際秩序に挑戦する中国の行動に、民主主義諸国が結束して対抗していくという決意を示した意義は大きい』と高く評価した。また、中国が宣言に反発していることを批判し、『宣言を国際社会の一致した声と 真摯しんし に受け止め、行動を見直すべきである』と求めた。

 

 

 朝日は、『宣言に盛られた諸問題はどれも、一国だけで解決できるものはない』ため、『国際的なリーダーシップの欠如を、これ以上放置できない』として、宣言に現れたG7の結束を評価している。

 

 一方で、『G7を、中国への対抗的な機構として性格づけるようであれば、時代錯誤というべきだ』として、中国への対応については慎重だ。『経済や人流で相互依存を深める現代の世界に必要なのは分断ではなく、法の支配にもとづく包摂的な秩序である』という。

 

 そして、中国などの新興国で強権政治がはびこるだけでなく、『先進国自らのなかで格差や差別が続き、民主主義を傷つける扇動政治と自国第一の外交が勢いづいた』ことへの反省が必要だとする。

 

 

 毎日は中国への対抗措置の必要性を認めつつも、世界の分断を憂慮している。サミットではメルケル独首相が『国際ルールの重要性を指摘する一方、協調にも配慮したアプローチが必要だと訴えたという』。

 

 『G7が団結して中国排除に動けば世界の分断を招く。結束が緩めば中国の影響力の増大を許す。問われるのは、安定につながるバランスをどうとるかだ』として、菅政権に「新冷戦」を避ける外交努力を求めた。

 

 

 産経は、『「台湾」の言及など首脳声明に盛り込まれた中国への牽制(けんせい)は、4月の菅義偉首相とバイデン米大統領との会談など、日米両国が主導し、さまざまな会合で積み上げてきた流れの集大成といえる』と高く評価した。

 

 途上国支援について、『中国に比べ日米欧が質ではるかに勝っている。だが、環境面などで注文の多い日米欧に対し、中国は条件が緩く対応が早い』と指摘したうえで、『「債務のわな」で、途上国をがんじがらめにして影響下に置こうとしているのは中国である』と批判した。

 

 菅首相には、『防衛費の思い切った増額』やウイグル問題での対中制裁など、『中国を抑止するメッセージの発信』を求めた。

 

 

 

 

リンク

読売:

G7首脳宣言 民主主義諸国の結束を示した : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

危険なバス停 優先度に応じて迅速な移設を : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)G7サミット 信頼回復へ宣言実行を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)改正瀬戸内法 豊かな海へ運用慎重に:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:G7の対中国政策 世界の分断招かぬように | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:プラごみ削減の新法 使い捨てから循環経済へ | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】G7サミット 中国抑止へ行動の時だ 民主主義陣営の結束示した - 産経ニュース (sankei.com)

 

 

 『』内はリンクからの引用です。