再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】緊急事態宣言解除

各紙の比較

 4紙すべてが緊急事態宣言解除をとりあげた。その他読売と産経が原発再稼働についての裁判をとりあげた。

 

 緊急事態宣言解除について論調を比較する。

 

 

 

緊急事態宣言解除

 『菅首相が、新型コロナウイルス対策で首都圏に発令中の緊急事態宣言について、期限の21日で解除することを決めた』。解除の理由は『新規感染者数や病床使用率などの指標が最も深刻な「ステージ4」の水準から脱したこと』だ(読売)。

 

 読売は、現状と政府の対策を紹介した。

 

 現状として、『医療機関や高齢者施設では、クラスター(感染集団)の発生が相次いでいる。変異ウイルスの感染もじわじわと増えている』。

 

 『政府は基本的対処方針を改定し、リバウンド防止策として、感染力が強いとされる変異ウイルス対策の強化、ワクチン接種の推進、医療体制の充実などを打ち出した。変異ウイルスかどうかを検査する割合も引き上げるという』。

 

 読売は、こうした対策を機能させるために、『自治体と協力して具体的な措置を講じ』るよう政府に求めた。

 

 

 朝日は、『多くの国民にワクチンが行き渡れば、流行を制御できる希望も見えてくる』ため、それまで『感染爆発を避けることが最優先』と課題を設定した。

 

 具体策としては、『変異株を調べる検査の対象を感染者の4割まで引き上げる』という政府目標が不十分として、『全例検査をめざすべき』と求めた。

 

 また、これまでの対策において『冬になれば再び流行するだろうという指摘は以前からあった』のに備えができていなかったこと、『政府と一部の知事との間で責任を押し付け合うような場面もあった』ことなどを指摘し、改善を求めた。

 

 

 毎日は、『花見や歓送迎会などのイベントがあり、感染リスクが高まる時期を迎えている』こと、『宣言の解除で人出や飲食の機会は増える』ことを強調した。

 

 また、変異株の広がりについて、『ワクチンの効き目や感染しやすい年代など情報の収集と分析を進め、感染拡大を防ぐ対策を迅速に打ち出す』こと、海外からの新たな変異株を防ぐために『水際対策を強化』することを求めた。

 

 『「GoToトラベル」などの再開』については、『再開を急ぎすぎれば感染のリスクが薄れたという誤ったメッセージを国民に送りかねない』と慎重な判断を求めた。

 

 

 産経は、『確かに、このままずるずると宣言期間を延ばしても、感染抑止への期待はかけられなかった』と宣言解除に理解を示した。

 

 政府があげた解除後の対応は、『(1)飲食での感染防止(2)変異株の監視強化(3)戦略的検査の実施(4)安全迅速なワクチン接種(5)医療提供体制の充実』だが、『多くはとっくに整備されていなくてはならなかったもの』と手厳しい。

 

 『変異株対策こそ最優先課題であり、自治体に任せず、国が全力で主導すべきである』と主張するなど、明確な指針を示すよう政府に求めた。

 

 

 

 

リンク

読売:

緊急事態解除 リバウンド回避へ警戒怠るな : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

原発裁判 司法判断に翻弄される再稼働 : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)展望みえぬ宣言解除 再拡大阻止に全力をあげよ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:4都県の宣言解除へ 懸念を拭う対策が必要だ | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】伊方と東海第2 司法の揺れは混乱を招く - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】緊急事態の解除 変異株把握に全力挙げよ - 産経ニュース (sankei.com)

 

 『』内はリンクからの引用です。