再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】NTTによる総務相接待問題など

各紙の比較

 4紙すべてがNTTによる総務相接待問題をとりあげた。その他読売が災害準備、朝日がわいせつ教員、毎日がウーバー的な働き方、産経が震災とスポーツをとりあげた。

 

 NTTによる総務相接待問題について論調を比較する。読売がやや政府に甘い印象を受けたが、各紙とも総務省を批判する論調で、大差はみられなかった。

 

 また、ウーバー的な働き方について確認しておこう。

 

 

 

NTTによる総務相接待問題

 総務相接待問題が新たな展開を見せている。『NTT澤田純社長ら』による官僚接待が発覚したのだ。

 

 谷脇康彦総務審議官への接待は『2018年から昨年にかけて、計3回で10万円超』、『総務審議官だった山田真貴子・前内閣広報官と、巻口英司国際戦略局長も昨年、1人約5万円の接待を受けていた』という。

 

 『総務省は、NTTの事業計画などの許認可権を持っている』ため、『利害関係者からの接待を禁じた国家公務員倫理規程に違反しているのは、明らか』だ。

 

 加えて、既報の東北新社による接待問題も新事実が発覚した。『放送法は、業務認定の条件として、外資比率が20%未満であることを定めて』おり、い東北新社はこの規制に違反してたにもかかわらず、『衛星放送の業務認定が取り消されなかった』という(読売)。

 

 

 読売は、『NTTは昨年、NTTドコモを完全子会社化すると発表した』ことに触れ、菅首相が『携帯電話料金の値下げを通信業界に求めてきた』ことと関連して、『政府と業界の癒着が疑われれば、政権の看板政策が揺らぐことになる』と指摘した。

 

 また政府による再調査で『退職した山田氏は対象から外す』ことについて、『身内に甘い姿勢』と批判した。

 

 東北新社問題についても、『首相の長男の存在が省の判断に影響した可能性はないのか。総務省は明らかにせねばならない』と改めて求めた。

 

 

 朝日は、『総務省が谷脇康彦総務審議官を更迭した』ことについて、同氏が違法接待を受けたことのみならず、東北新社関連の調査などで『他に違法接待はないと明言していた』ことにふれ、『虚偽答弁だったのは明らかで、更迭は当然だ』とした。

 

 そして、総務省が今後の調査について『違法接待の有無についての省内調査の対象を広げる』こと、『東北新社との関係で行政にゆがみが生じていなかったかについては第三者を加えた検証委員会を検討中』であることに触れた上で、『態勢を拡充する必要があるし、東北新社以外の調査でも第三者の視点の強化が不可欠』とした。

 

 東北新社外資規制に関して、『総務省は違法状態を認識していなかったと説明している』が、『公表数値も確認していなかったとすれば行政として怠慢であり、それだけでも責任が問われる』と批判した。

 

 最後に、『総務省での「政治主導」を実績として誇ってきた菅首相も、この惨状を直視し、自らの責任を省みるべきだろう』と、菅首相の責任を強調した。

 

 

 毎日は、『中間報告は週刊文春」の報道を後追いしたに過ぎない』ことを指摘した。

 

 他紙も指摘した調査の甘さや、NTT接待と携帯料金値下げの関係性についても触れ、『完全に独立した第三者委員会を早急に設置して調査し直すことが不可欠だ』と提案した。

 

 

 産経は、『違反行為が繰り返される同省の体質に問題があった』ことを疑っている。

 

 そして、谷脇氏が虚偽答弁をしていたことや、『携帯電話料金の引き下げでも、省内で主導的な役割を果たしてきた』同氏がNTTと会食していたことを批判している。

 

 

 

その他の話題まとめ

・ウーバー的な働き方

 毎日は、『インターネットなどを通じて、単発の仕事を請け負う方式』が『「ギグワーク」』と呼ばれていることを紹介した。『飲食宅配や配車サービスの米ウーバー・テクノロジーズ』での仕事などがあたる。

 

 ウーバーでは、『働き手の多くは個人事業主としてウーバーと契約し、配送を受注する』。しかし、実質は雇用関係に近いのに『労災や雇用保険などの安全網から漏れ、収入も不安定になりがち』という問題点がある。

 

 他国では、『ウーバーの運転手について、英国の最高裁が「従業員」だと認めた。フランスでも同様の判決が出ている』という。

 

 

 

Q&A

Q.「□」と呼ばれる働き方が広がっている。インターネットなどを通じて、単発の仕事を請け負う方式だ。働き手の多くは個人事業主として扱われる。しかし、実質は雇用関係に近いのに労災や雇用保険などの安全網から漏れ、収入も不安定になりがちという問題点がある。

A.ギグワーク

 

 

 

リンク

読売:

参院集中審議 接待が行政を歪めていないか : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

大震災10年 最悪想定し準備と訓練怠るな : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)総務省接待 調査態勢を立て直せ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)わいせつ教員 子どもを守る知恵絞れ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:谷脇総務審議官を更迭 もはや内部調査は限界だ | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:ウーバー的な働き方 実態踏まえルール整備を | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】総務省の接待問題 首相が綱紀粛正の先頭に - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】震災とスポーツ 日常取り戻す力を今こそ - 産経ニュース (sankei.com)

 

 『』内はリンクからの引用です。