再受験医師の社説紹介ブログ

医学部再受験し、地方国立大学を卒業しました。 毎日全国紙の社説のうち、面白そうなものを紹介します。 各紙の話題が共通している場合は、内容を比較します。

【社説比較】緊急事態宣言再延長、中国全人代など

各紙の比較

 読売と朝日が緊急事態宣言再延長を、読売・毎日・産経が中国全人代をとりあげた。その他朝日が英TPP申請、毎日が五輪海外客見送り、産経が全柔連パワハラ問題をとりあげた。

 

 緊急事態宣言再延長についてとりあげたのは2紙だけで、意外だった。毎日と産経は、昨日の時点で語り尽くしたということだろうか。

 

 緊急事態宣言再延長と中国全人代について、論調を比較する。

 

 

 

緊急事態宣言再延長

 首都圏の緊急事態宣言について、『3月7日の期限を21日に再延長すること』が正式に決定された(読売)。

 

 

 読売は、政府が『基本的対処方針を改定し、無症状者を含めて幅広くPCR検査を実施する規定を盛り込んだ』ことについて、方向性事態は評価しつつも、動きの遅さを批判した。

 

 また、保健所の体制強化について、『保健師は患者の健康管理や感染経路の追跡を担い、電話相談などは、民間に委託することが想定されている』ことを紹介した。

 

 事業者の金銭的支援については、『今年度の予備費は2兆円以上残っている』と指摘し、予備費を活用した迅速な支援を求めた。

 

 

 朝日は、『7日での解除を何度も口にしながら、その約束を果たせなかった菅首相政治責任は重い』と首相を批判しつつも、宣言延長事態はやむをえないと認めた。

 

 感染者数の現状は、『東京都でいえば第3波が始まった昨年11月半ばの水準に戻ったに過ぎない』。

 

 朝日は政府に対し、ワクチン接種が軌道に乗るまで感染を制御するために『回復したコロナ患者を別の病院に移して病床を確保するなど、医療機関相互の役割分担と連携強化の取り組み』、『一時縮小を余儀なくされた疫学調査の態勢を立て直』すこと、『高齢者施設や病院での定期的な検査に加え、感染リスクが高いとされる場所や集団を対象とする検査も速やかに実行に移す』ことなどを求めた。

 

 

 

中国全人代

 中国で国会に当たる全国人民代表大会(全人代)が開幕した。

 

 『国内総生産(GDP)の成長率目標は、専門家の予想を下回る「6%以上」と設定』され、『新5か年計画の成長率目標』は示されなかった。

 

  いっぽう、『軍事予算には、前年比6・8%増の1兆3553億元(約22兆5000億円)が計上』され、『日本の防衛費の4倍以上の規模』だ。

 

 

 読売は、習近平国家主席が『長期政権を築くことを視野に入れており、求心力維持のため、強権統治と強硬外交を継続する構えを見せている』との評価だ。

 

 李克強首相が『「国家の主権・安全・発展の利益を守るための戦略能力を高める」と述べた』ことから、台湾や南シナ海などに『軍事的攻勢を強める』のではないかとみている。

 

 これに対し、『これまで中国との経済協力を重視してきた英仏独など欧州諸国でも、関係見直しの機運が急速に高まっている』とのことだ。

 

 香港問題では、『習氏が指示した「愛国者による香港統治」の原則に基づき、中国に批判的な香港の民主派勢力を完全に排除する選挙制度見直しが行われる見通し』だという。

 

 

 毎日は、中国の『国際ルールを逸脱するような行動』の例として、『コロナ禍をめぐって中国の対応を批判したオーストラリアからの輸入規制を強めた』ことや、『台湾からのパイナップル輸入を禁止した』ことなど、経済・貿易面での行動をあげた。

 

 軍事面では、『軍備強化だけでなく、海警局公船の大型化、第2海軍化を進めている』ことを紹介した。

 

 香港の民主派排除や、ウイグル族に対する人権弾圧については、『国際秩序を支えてきた民主主義や人権などの価値観に背を向けるような姿勢が中国への警戒感を増幅している』と批判した。

 

 

 産経は、李克強首相が新型コロナウイルス対策での成果を誇ったことについて、『新型コロナウイルスが発生した際、習近平政権はその事実を把握しても隠蔽(いんぺい)に走り初動措置を誤った』にもかかわらず、『李氏の報告からは深刻な問題への責任や謝罪は微塵(みじん)も感じられない』と批判した。

 

 ウイグル人権弾圧について、李首相は『「党の民族政策を貫徹し、宗教が社会主義社会に適応するよう導く」と述べた』。産経は、『社会主義の名の下に、ウイグル人少数民族の固有の文化や宗教を抑圧するもので看過できない』と批判した。

 

 軍事について、李首相は『習近平強軍思想を深く貫徹し、国家の主権・安全・発展の利益の堅守のための戦略能力を高める」』と述べた。産経は『軍事力による南シナ海への海洋進出や台湾への威嚇、核戦力の増強を続ける意思を鮮明にした』として警戒している。

 

 

その他の話題まとめ

・五輪海外客見送り

 毎日によると、オリンピックの海外客受け入れは行われない方針となるようだ。『今月末までに正式決定する』。

 

 『2月の共同通信世論調査では今夏の開催を求める意見は14・5%』と低い水準だ。

 

 国内の観客制限については、『国内スポーツの状況を参考に4月末までに決定する予定』という。

 

 

Q&A

Q.2021年の中国全人代において、国内総生産(GDP)の成長率目標は、専門家の予想を下回る「□%以上」と設定され、新5か年計画の成長率目標は示されなかった。いっぽう、軍事予算には、前年比6・8%増の1兆3553億元(約22兆5000億円)が計上され、日本の防衛費の□倍以上の規模だ。

A.6、4

 

 

 

リンク

読売:

緊急事態再延長 感染対策徹底させる2週間に : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

中国全人代開幕 強硬路線が自らの利益損なう : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)宣言再延長 確実に抑え込む期間に:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)英TPP申請 加盟へ前向きに交渉を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:五輪海外客見送りへ 今後も安全優先の判断を | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:中国全人代の開幕 自制なき拡大は協調崩す | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】中国全人代が開幕 「強軍思想」の暴走許すな - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】全柔連のパワハラ 山下会長の責任免れない - 産経ニュース (sankei.com)

 

 『』内はリンクからの引用です。