再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】緊急事態宣言先行解除など

各紙の比較

 4紙すべてが緊急事態宣言先行解除をとりあげた。その他読売がデジタル給与、朝日がイラン核合意、毎日が官僚接待問題、産経が山林火災をとりあげた。

 

 緊急事態宣言先行解除について論調を比較する。

 

 また、デジタル給与、山林火災について知識をつけておこう。

 

 

 

緊急事態宣言先行解除

  『菅首相が、新型コロナウイルスに関わる緊急事態宣言の対象地域のうち、大阪府や福岡県など6府県を2月末で解除することを決めた。首都圏の1都3県では継続し、期限である3月7日の解除を目指している』(読売)。

 

 読売は、様々な面で情報提供、注意喚起をしている。まず、政府の分科会が『外出は、すいた時間と場所を選ぶ』こと、『歓送迎会や、花見での宴会を控える』ことを呼びかけている。また、政府は『都市部の繁華街や高齢者施設などを対象に、幅広くPCR検査を実施する予定』で、『検査費用を国が負担』する。

 

 いっぽうで、首相が宣言解除に関する記者会見を行わなかったことについて、『もっと積極的に自らの言葉で国民に語りかけるべきだ』と軽く批判した。

 

 

 朝日は、感染の再拡大を警戒し、『検査態勢のさらなる拡充』を求めた。また、『宣言が残る首都圏では、感染者数の減少に下げ止まりがみられ、再び増加に転じる可能性も指摘される』ことにふれ、慎重な判断を求めた。 

 

 政治家の発言について、大阪府の吉村知事が『今月初め、医療関係者の反対を押し切る形で、国が目安とする基準より緩い内容を含む府独自の基準を打ち出した』にもかかわらず『それを満たしたあとも国への解除申請は見送られ、期待を持たせた飲食店関係者に謝罪した』ことにふれ、『拙速な政治判断は混乱を招くだけだ』と批判した。

 

 菅首相が記者会見を開かなかったことについては、『長男が勤める「東北新社」から高額接待を受けた山田真貴子内閣広報官が司会を務める会見を避けたとの観測が本当なら、本末転倒も甚だしい』と批判的だ。

 

 

 毎日は、一部解除そのものの妥当性に疑問を呈している。解除される6府県の『1日当たりの新規感染者数は昨春に宣言を解除した時より高い水準』で、『病床使用率はほぼ「ステージ3(感染急増)」』と高い水準だ。

 

 『解除後に感染者数が増加に転じる』可能性、『高齢者施設などでのクラスター(感染者集団)が引き続き発生していること』、一部解除で『首都圏の人々の行動にも影響が及びかねない』ことなども懸念材料だ。

 

 

 経も再拡大を警戒している。『首都圏の新規感染者数は下げ止まりの傾向』で、『東京都は都立公園の駐車場や運動施設の使用の緊急停止を決めるなど、一層の引き締めを呼びかけている』ことを紹介した。

 

 菅首相が記者会見を行わなかったことについて、『加藤勝信官房長官が、宣言の全面解除ではないから首相会見は必要ないと説明したのはおかしい』と批判した。

 

 そして、総務省接待問題を理由に会見を取りやめたとの見方について、『新型コロナとの戦いを優先すべきである』と主張した。

 

 

 

その他の話題まとめ

・デジタル給与

 読売は、『政府が、銀行を通さずに給与をスマートフォンの決済アプリに振り込む「デジタル払い方式」を検討している』ことを批判的に紹介した。

 

 『日本での口座開設が難しい外国人労働者の就労環境を整えることも狙い』という。

 

 もっとも、『経営破綻した場合でも元本1000万円などが保護』される制度はスマホ決済の事業者に適用されないこと、『電子マネーを狙った犯罪が相次いでいること』、銀行が『個人のお金を預かって企業に貸し出す「金融仲介機能」が損なわれかねない』ことなどから、読売はデジタル払いに否定的だ。

 

 

・山林火災

 産経は、栃木県足利市の山林火災について報じ、「火の用心」を呼びかけた。『足利市の両崖(りょうがい)山一帯で起きた山林火災は広範囲に拡大して住宅に迫り、避難勧告対象は300世帯を超えた。焼失面積も100ヘクタールを超えている』。

 

 『林野庁林保護対策室によると、山火事の約7割が1月から5月に集中している』。冬場は乾燥、強風、積もった落ち葉など火事を広げる要因が多い。

 

 もっとも、『山火事の出火原因はたき火、火入れ、たばこ、花火など火遊びの失火といった人の不注意によるものが大半』である。

 

 

 

 

Q&A

Q.林野庁林保護対策室によると、山火事の約□割が1月から5月に集中している。冬場は乾燥、強風、積もった落ち葉など火事を広げる要因が多い。もっとも、山火事の出火原因はたき火、火入れ、たばこ、花火など火遊びの失火といった人の不注意によるものが大半である。

A.7

 

 

 

リンク

読売:

6府県宣言解除 段階的緩和で感染再拡大防げ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

デジタル給与 安全性の確保に懸念がある : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)イラン核合意 緊張を抑えて再起動を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)6府県先行解除 再拡大防止を最優先に:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:首都圏以外で宣言解除 緩み招きかねぬ首相対応 | 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:相次ぐ官僚の接待問題 すさまじいモラル崩壊だ | 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】山林火災の火種 結果の重大性を認識せよ - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】6府県の宣言解除 ウイルスへの警戒怠るな - 産経ニュース (sankei.com)