各紙の比較
朝日と産経がロシアのナワリヌイ氏拘束をとりあげた。その他読売が高齢者介護施設での虐待、朝日が医療の逼迫、毎日が東京五輪、産経がテレワークの普及をとりあげた。
ナワリヌイ氏拘束、高齢者介護施設での虐待、テレワークの普及についてかんたんにみておく。
ナワリヌイ氏拘束
ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏は、昨年夏に毒殺未遂をうけ、一命をとりとめてドイツで療養していた。今回ロシアに帰国したが、その直後に拘束された。
氏は過去に経済事件で有罪判決をうけており、『刑の猶予期間中の義務を怠ったというのが今回の拘束理由』だという。しかし、実態は政治的理由による不当拘束とみられており、『ロシア全土で抗議デモが相次』ぎ、国際社会からも批判の声があがっている(朝日)。
朝日は、毒殺未遂の経緯について解説した。また、プーチン大統領が『昨年の憲法改正により、83歳で迎える2036年まで大統領職にとどまることが可能になった』ことなど『強引に権力固めを急ぐ』ことを批判し、『強権的な統治手法を捨て、真の民主化を進める』よう求めた。
産経は、ロシアで『9月には下院選が予定され、与党の苦戦と政権基盤の弱体化が予想されている』ことが反体制派弾圧の背景にあると指摘した。そして、『プーチン政権は反体制派を公正な選挙に参加させ、政治の舞台で堂々と戦うべきだ』と訴えた。
高齢者介護施設での虐待
読売によると、『厚生労働省は、介護施設職員による高齢者への虐待が2019年度に644件に上ったと発表した』。『13年連続で過去最多を更新した』という。そのうち、『殴るなどの身体的虐待が全体の6割を占めている』。『虐待の要因について、厚労省の調査では、職員の「教育・知識・介護技術等の問題」が6割近くを占めている』。
問題は施設だけにとどまらない。『家族らによる虐待は1万6928件で、過去3番目に多かった』のだ。
読売は、事業者がアンケートなどで職員の状態を把握すること、自治体が社会福祉協議会や民生委員と連携して高齢者に目配りすることなどを求めた。
テレワークの普及
産経は、テレワークの導入状況について解説し、さらなる普及のための施策を政府に求めた。その中で、『内閣府が昨年12月に実施した調査によると、テレワークの導入率は東京23区内で42.8%にのぼったが、全国平均では21.5%にとどまっている』ことは頭の片隅においておこう。
Q&A
Q.生労働省は、介護施設職員による高齢者への虐待が2019年度に□件に上ったと発表した。13年連続で過去最多を更新したという。そのうち、殴るなどの身体的虐待が全体の□を占めている。虐待の要因について、厚労省の調査では、職員の「教育・知識・介護技術等の問題」が□近くを占めている。
A.644、6割、6割
Q.2019年度の家族らによる高齢者虐待は□件で、過去3番目に多かった
A.1万6928
Q.内閣府が2020年12月に実施した調査によると、テレワークの導入率は東京23区内で□%にのぼったが、全国平均では□%にとどまっている
A.42.8、21.5
リンク
読売:
中国の宇宙開発 「囲い込み」の発想は脅威だ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)
高齢者介護 施設職員の虐待増加を止めよ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)
朝日:
(社説)医療の逼迫 病床確保へ調整が急務:朝日新聞デジタル (asahi.com)
(社説)ロシアの強権 政治的弾圧が目に余る:朝日新聞デジタル (asahi.com)
毎日:
社説:東京五輪まで半年 現実見据えた議論足りぬ - 毎日新聞 (mainichi.jp)
社説:ワクチンの接種体制 正しい情報提供が不可欠 - 毎日新聞 (mainichi.jp)
産経: