再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】座間事件死刑判決

各紙の比較

 読売・毎日・産経が座間事件死刑判決、読売・産経が米大統領選確定についてとりあげた。その他朝日がGoTo停止とイラン核合意、毎日がアラブの春から10年後の各国の状況をとりあげた。

 

 座間事件について確認しておく。

 

 

座間事件死刑判決

 東京地裁立川市部は、座間事件の被告人白石隆浩に死刑判決を下した。同事件は『神奈川県座間市のアパートで2017年、15~26歳の男女9人が殺害された事件』だ。被害者が『SNS上で自殺願望を書き込んでいた』ことにつけこみ、『金を奪い、女性に性的暴行を加えるため』の犯行だったという(読売)。

 

 読売は判決について、『9人殺害という結果の重大性を踏まえれば、極刑以外の結論はなかった』と肯定した。

 

 そして、犯行の残酷さや被害者の人間性について記したうえで、『生きづらさを抱える人たちを、被告のような犯罪者ではなく、悩みをきちんと受け止めてくれる相談窓口と結びつける』ための体制強化を訴えた。

 

 毎日も同様の論調だが、自殺を考える人への支援についてより細かく紹介した。

 

 例えば、『厚生労働省は自殺防止を目的として、SNSでの相談事業を始めている。昨年度は4万5106件の相談があり、前年度から倍増した』。しかし、『相談件数の2割程度しか対応できないところもあり、専門知識を持つ人材の確保が急務となっている』という。

 

 その他、『ネット上をパトロールして発信を見つけ、相談窓口を案内しているNPO法人』があり、『SNS事業者も、自殺に関する検索をすると、相談窓口が表示されるようにしている』とのことだ。

 

 産経は、死刑制度そのものにつき賛成の立場から論じた。

 

 まず、死刑判断基準、『いわゆる「永山基準』を紹介した。『(1)犯行の罪質(2)動機(3)犯行態様、特に殺害方法の残虐性(4)結果の重大性、特に殺害された被害者数(5)遺族の被害感情(6)社会的影響(7)被告の年齢(8)前科(9)犯行後の情状-の9項目を総合的に考慮し、やむを得ぬ場合に死刑選択が許される』となっている。

 

 また、日本弁護士連合会などが死刑廃止を求めているが、産経は明確に『「死刑」は必要である』との立場だ。理由として、『内閣府が昨年実施した世論調査では「死刑もやむを得ない」との回答が8割強を占めた』こと、『裁判員裁判による死刑判決は、今年9月末時点で39件』となり死刑制度が根付いていることをあげた。

 


Q&A

Q.厚生労働省は自殺防止を目的として、SNSでの相談事業を始めている。2019年度は□件の相談があり、前年度から倍増した。しかし、相談件数の2割程度しか対応できないところもあり、専門知識を持つ人材の確保が急務となっている。

A.4万5106

 

Q.内閣府が2019年実施した世論調査では「死刑もやむを得ない」との回答が□を占めた。

A.8割強

 


リンク

読売:

米大統領選確定 「不正」巡る対立を終わらせよ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

座間死刑判決 人命軽視の身勝手さを断じた : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)GoTo停止 政策を転換する時だ:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)イラン核合意 冷静に立て直しの道を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:座間事件で死刑判決 SNS犯罪の惨劇忘れぬ - 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:「アラブの春」から10年 長い混乱を終息させる時 - 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】座間事件に判決 死刑の必要性を痛感する - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】米大統領選確定 理念より現実と向き合え - 産経ニュース (sankei.com)