再受験医師の社説比較

医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医です。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】議員処分判決、内定率急落

各紙の比較

 読売と朝日が中国の王毅外相の来日をとりあげた。その他読売が地銀再編、朝日が議員処分判決、毎日がコロナ第3波とアメリカ次期政権の人事、産経が内定率急落と国民投票法改正案をとりあげた。議員処分判決と内定率急落をみておこう。

 

 中国の王毅外相来日についての読売と朝日社説は、昨日の毎日・産経の中間といった印象だ。いずれも経済面での成果を認めつつ、中国の覇権主義に釘を差している。社名を伏せて読めば、どちらがどちらの社説か区別できないほど似通っている。読売と朝日がここまで似通うのは珍しい。

 

 また、昨日書き落としたが、産経が「桜を見る会」問題をとりあげていた。安倍前首相に早期の説明を迫る内容で、政権寄りの産経としてはやや意外だ。筋の通った内容と感じる。

 

 

議員処分判決

 朝日は、地方議会の出席停止処分についての最高裁判決を肯定的に紹介した。『地方議会が議員に科した「出席停止」処分』は、従来司法権が及ばないものとされていたが、『最高裁大法廷は「司法審査の対象となる」との判決を言い渡した』。60年ぶりの判例変更だ。

 

 これまでの判例は、地方議会の懲戒処分は『議員の身分を奪う「除名」以外は内部規律の問題であり、自主的な解決に委ねるべきだという立場』だった。今回の判例では、『住民自治の重要性』が指摘され、『議会への出席を禁じられれば「住民の負託を受けた議員としての責務を十分に果たすことができなくなる」』として、『「裁判所は常にその適否を判断できる」』と結論された。

 

 朝日は、『議会の自主自律はもちろん尊重すべきだが、裁判を受ける権利や紛争を解決する司法の使命も重要』として判決を肯定的に評価した。そのうえで、地方議会に限らず『大学、宗教団体、政党』などの『自律的に運営されるべき組織』でも、場合によっては司法の介入が必要だと主張した。

 

 

 産経は、10月1日時点での大学生の就職内定率が急落していることを報じ、対策を論じた。内定率は『69・8%と前年同期に比べて7ポイントも下がっ』ており、『リーマン・ショック後に次ぐ水準』という。背景には、コロナ下で採用予定人数が減少していることがある。

 

 大学生のみならず、『短大は前年同期に比べて13・5ポイント減、専修学校も同14・9ポイント減といずれも過去最大の落ち込み』だ。

 

 政府は『経済団体に対して学生に就職機会を与えるように要請』したという。産経はさらに、『地方の中小企業などの求人を学生に広く知らせる』ことや、『自治体や商工会議所などが地元企業によるオンライン面接を支援する』ことなど、『マッチング(適合)機能の強化』を訴えた。


Q&A

Q.地方議会の出席停止処分につき、最高裁大法廷は判例を変更し、「□」との判決を言い渡した。判例では、□の重要性が指摘され、議会への出席を禁じられれば「□を受けた議員としての責務を十分に果たすことができなくなる」として、「裁判所は常にその適否を判断できる」と結論された。

A.司法審査の対象となる、住民自治、住民の負託

 


リンク

読売:

日中関係 信頼醸成へ懸案を直視せよ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

地銀再編策 地域支える役割維持が重要だ : 社説 : 読売新聞オンライン (yomiuri.co.jp)

 

朝日:

(社説)中国外相来日 懸案めぐる対話深化を:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)議員処分判決 司法の役割 再考の機に:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

毎日:

社説:第3波への政府対応 首相の危機感が足りない - 毎日新聞 (mainichi.jp)

社説:バイデン次期政権人事 多国間主義で秩序安定を - 毎日新聞 (mainichi.jp)

 

産経:

【主張】内定率の急落 就職氷河期の再来を防げ - 産経ニュース (sankei.com)

【主張】国民投票法改正案 今国会で必ず成立させよ - 産経ニュース (sankei.com)