精神科医の社説比較

司法浪人から医学部再受験し、地方国立大学を卒業した精神科医。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】女川原発再稼働、ナゴルノ・カラバフ問題

 

各紙の比較

 

 読売と産経が女川原発再稼働同意、朝日と産経が3次補正予算についてとりあげた。その他読売は元徴用工問題、朝日はナゴルノ・カラバフ問題、毎日はコロナ第3波と米国防長官解任をとりあげた。

 

 

 

 女川原発について、昨日の朝日も含め比較する。また、ナゴルノ・カラバフ問題をおさえておく。

 

 

 

 

 

女川原発再稼働同意

 

 宮城県の村井知事は、『女川町長、石巻市長との3者会談に臨み、女川原発2号機の再稼働に同意する考えを表明した』(読売)。女川原発東日本大震災当時、『原子炉建屋の地盤まで80センチに迫る高さ13メートルの津波に見舞われ』た。これをふまえて『東北電は、津波の想定を23・1メートルに引き上げ、耐震性も高めることにした』という(朝日)。

 

 

 

 読売は明確に賛成ながら、反対派の意見にも配慮した筆致で印象が良い。朝日、産経は自説に偏った印象を受ける。

 

 

 

 読売は、『電力を安定的に供給するという観点』から、再稼働に積極的だ。また、東日本大震災における『津波で家を失った住民が敷地内で避難生活を送った時期もある』ことを紹介し、『原発は住民生活や地元経済に欠かせない存在』と評価した。今後は、他の原発再稼働をめざすとともに、『原子力を温暖化対策や産業競争力強化の有効な手段ととらえ、戦略的に活用していく姿勢』が必要であると主張した。

 

 

 

 朝日は、再稼働に反対の立場から、問題点を指摘した。女川原発は『牡鹿(おしか)半島の付け根近くにあり、万一の際には、半島の住民の多くが原発近くを通る道路で避難する』にもかかわらず、『避難道路の整備』の見通しは立っていないという。また、『プレート境界付近にあり、地震津波のリスクが高い』ため、『女川2号機の安全工事費は共用施設も含め3400億円と、すでに再稼働した原発より1基当たり1千億円以上かかる』とのこと。

 

 

 

 産経は、再稼働に賛成の立場から、脱炭素社会における原発の役割を強調した。日本は「パリ協定」で温室効果ガス削減につき、『30年度時点での26%削減の達成』を公約している。また、『菅義偉首相は2050年の温室効果ガス排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)を宣言』している。原発は『脱炭素と電力の大量安定供給を両立させ得る』ため、これらの目的にかなうという。

 

 

 

 

 

ナゴルノ・カラバフ問題

 

 朝日は、ナゴルノ・カラバフに決着がついたことを受け、図入りで解説した。『アルメニアの実効支配する要衝をアゼルバイジャンが奪還』した状態で停戦がなされ、『アルメニアは事実上の敗北を受け入れた』ようだ。『今後の停戦監視はロシア軍が担う』という。

 

 

 

 紛争の原因は当事国の姿勢のみならず、アゼルバイジャンを『友好国として一貫して支持したトルコ』や、『94年の停戦以降、きちんと監視態勢を取らず、和平努力が不十分だった国際社会』にもあるようだ。

 

 

 


Q&A

 

Q.女川原発東日本大震災当時、原子炉建屋の地盤まで80センチに迫る高さ□メートルの津波に見舞われた。これをふまえて東北電は、津波の想定を□メートルに引き上げ、耐震性も高めることにしたという。

 

A.13、23・1

 

 

 

Q.プレート境界付近にあり、地震津波のリスクが高いため、女川2号機の安全工事費は共用施設も含め□円と、すでに再稼働した原発より1基当たり□円以上かかる。

 

A.3400億、1千億

 

 

 

Q.2020年のナゴルノ・カラバフ紛争では、の実効支配する要衝を□が奪還した状態で停戦がなされ、□は事実上の敗北を受け入れた。

 

 A.アルメニアアゼルバイジャンアルメニア

 


リンク

 

読売:

 

女川原発同意 再稼働の歩みを着実に進めよ : 社説 : 読売新聞オンライン

 

元徴用工問題 事態収拾の責任は韓国にある : 社説 : 読売新聞オンライン

 

朝日:

 

(社説)ナゴルノ紛争 再燃防ぐ地道な努力を:朝日新聞デジタル

 

(社説)追加経済対策 必要な政策積み上げて:朝日新聞デジタル

 

毎日:

 

社説:コロナ感染の「第3波」 原因分析し対策に万全を - 毎日新聞

 

社説:米国防長官解任 政権移行期の混乱深める - 毎日新聞

 

産経:

 

【主張】女川原発の同意 グリーン社会への弾みに - 産経ニュース

 

【主張】3次補正編成 「賢い支出」で経済支えよ - 産経ニュース