再受験医師の社説比較

司法浪人から医学部再受験し、地方国立大学を卒業しました。 毎日全国紙の社説を比較します。多面的な見方を養い、幅広い知識をつけることを目標にしています。 勉強の手段としてAnkiというアプリを使用しており、これに転記できるようなQ&Aを付け加えています。

【社説比較】自民党総裁に菅義偉氏

各紙の比較

9月14日、自民党総裁選が行われ、菅義偉官房長官が新総裁に選出された。これについて、4紙すべてが社説でとりあげた。朝日はこれに加えて、テニス大坂なおみ選手が全米オープンで優勝したことに絡めて、ブラック・ライブズ・マター運動についてとりあげた。

 

 

自民党総裁菅義偉

自民党総裁選が9月14日に行われ、菅義偉官房長官が新総裁に選出された。多数の派閥から支持を受けた菅氏は、『全体の7割を超える377票を獲得し、圧勝』(毎日)だった。

 

読売は、菅氏に親和的な立場から、新総裁に求めることを列挙した。党運営に関しては『派閥主導の人選』を行わないこと、『中堅・若手を登用し、人材を育てること』、『透明性のある党運営を徹底』することが必要とした。早期の衆議院解散論がでていることについて、『肝要なのは、安定した政治体制を継続すること』と、間接的ではあるが総選挙での自民党の勝利を希望している。国内の政策に関しては、『社会保障制度改革や、財政再建』、菅氏が総裁選で主張した『地域金融機関の再編や、携帯電話料金の引き下げ』、新型コロナの『検査の拡充や医療体制の強化』などの必要性を述べた。また北朝鮮や中国の脅威を強調した上で、憲法を改正して9条に自衛隊を明記することに賛意を示した。

 

朝日は菅氏にかなり批判的な立場。総論として『安倍政権の行き詰まりを直視』し、『圧勝の内実の危うさを自覚すべき』と冷水を浴びせた上で、森友・加計・桜を見る会問題という『負の遺産にフタをしたまま』であること、雇用情勢、ロシア外交、拉致問題、コロナ対策などの不手際を指摘した。菅氏が多くの派閥の支持を受けたことは『国民そっちのけの派閥の合従連衡の結果』と厳しい言葉を使っている。具体的な提案としては、総裁選で戦った岸田氏、石破氏を要職で起用しろというのだから、菅氏を全否定しているようなものだ。

 

 

毎日も菅氏に批判的で、派閥が『都合の良い候補を探ったというのが実態』、『政策の議論は二の次で、とにかく「勝ち馬」に乗ろうとした』と手厳しい。そのような派閥の態度を招いたのは、安倍政権が『首相官邸の方針に異を唱える議員や非主流派を徹底的に冷遇してきた』ことだとした。政策面では、安倍政権の『継承ばかりが前面に出て、何を前進させ、どんな国を目指すのかという大きなビジョンは見えない』とした。具体的には、格差是正、財政健全化、社会保障制度、外向・安全保障に関して、菅氏の口から明確に語られていないことに不満を示した。また、森友・加計・桜問題への『疑惑に向き合う姿勢を欠い』ていることや、総裁選の党員投票が省略された『内輪の論理』について、『国民の要望や不満をくみ上げて政権中枢に伝える機能が低下している』と批判し改善を求めた。

 

 

産経は安倍政権を支持してきた立場から菅氏にも期待感を表明した。まず、『派閥の要求にとらわれず、適材適所の配置を行う』ことを要求するのは他紙と同様。『「行政の縦割り打破」「規制改革」』について、菅氏が官房長官在任中にダム管理体制についての縦割り行政を打破したことを評価しつつ、今後は調整役ではなく『具体的目標を掲げ、閣僚に実行させる』ことを求めた。また『総裁選の論戦で発信が少なかった外交安全保障』について、『友好国と連携して、中国の覇権志向を抑えるために動く』こと、『人権弾圧の責任者である習近平中国国家主席国賓来日』を『白紙に戻す』こと、拉致問題の解決、敵基地攻撃能力の保有など多くの具体的な要求を挙げた。その他、コロナ、憲法改正についても持論を述べた。最後に安倍首相をねぎらっているのは産経らしい。

 

Q&A

なし

 

リンク

読売:https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20200914-OYT1T50186/

朝日:https://www.asahi.com/articles/DA3S14621933.html?iref=pc_rensai_long_16_article

毎日:https://mainichi.jp/articles/20200915/ddm/005/070/166000c

産経:https://www.sankei.com/column/news/200915/clm2009150002-n1.html